笠井洋子のプライベートルーム
笠井洋子のプライベートルーム
笠井 ちろ
. tiro1.jpg (18120 バイト) 埼玉県春日部市出身
昭和61年1月18日生まれ(メス)
柴犬・薄茶色


1.出会い
2.大場小学校&公園デビュー
3.早朝の脱走(車にGO
4.ねこまんま→ドックフードへ
5.初恋
6.手術
7.福島事件簿
8.ちろのしっぽ
9.初めての病気
10.穴掘り大作戦
11.お引越し
12.散歩 彩子→父へ
13.発作
14.最後のお散歩
15.ちろの夏
16.最後の10日間

. 1.出会い
我が家にアップライトピアノが届いて間もなく、新しい家族がやってきました。
名前は<ちろ>
近所の荒井さんちで、5匹生まれた中の、一番元気な柴犬でしす。
小さな耳が、まっすぐ立っているのが一番のチャームポイント♪
っというか、まだ小さくて、とにかくかわいい!!
家族で奪い合って抱きしめてあげたり、お散歩したり。家の中がとっても明るくなりました。
…ただしそれは、昼間のお話…
夜になると、ちろは決まってすすり泣き。毎晩、毎晩、遅くまで。更に、朝は5時くらいからキューン・キューン…それは、赤ちゃんちろが、新しい家に来た事への不安・寂しさと、母犬に会いたい、精一杯の叫びだったんです。
私達、姉妹よりも、仕事をしている両親は、かなり寝不足の日々が続いたように思います。


2.大場小学校&公園デビュー
玄関での生活で、唯一の楽しみが、朝と夕方のお散歩。
まだ小さいちろは、首輪がくるくる回ったり、散歩用のひもを、すぐ体に巻きつけて、自分で動けなくなって泣いていました。その姿が、またカワイイ♪
我が家で、ご自慢のちろは、私達の通う大場小学校や、近くの公園に、よく遊びに行きました。自転車の時はウルトラダッシュ!車の時は、窓から顔を出して、ごっきげん♪。
そう…ちろは車が大好きだったから。
テニスコーチをしている父は、よくボール投げをしました。
ボールを投げ、ちろはダッシュ!上手にくわえて戻った時は、ごほうびの<おやつ>
この時は、ドックフードの代わりに、私達とおんなじチャームクッキー♪
かわいいちろは、すぐに近所の人気者になりました。
勿論、私のクラスでも<笠井んちのちろ>を見てから帰る程の人気者だったのです。


3.早朝の脱走(車へGO♪)
映画<南極物語>を覚えていますか?私が、人生で2度目に見た映画でした。
映画の中で、犬達が<首輪抜け>をするシーンがあります。
きちんと首輪をして、つないでいるのに、月に一度のペースで、その首輪が<抜ける>事件が…しかも、決まって早朝に…
朝の散歩♪っと小屋へ行くと、ちろがいなーい!最初は家族全員、大あわて。
近所を手分けして探したり、<ちろー!>と呼んでも、見あたらないの…
ところが、朝食の時間になる頃、家の中を覗くようにしながら、ちろが帰って来ました。
ほっと一安心!っと思いきや、今度はウルトラダッシュ!!
まるで<つかまるもんか!>と言わんばかりに右へダッシュ。誰も追いかけてくれない事が分かると、今度はウルトラバック(笑)その繰り返し…
始めのうちは<えさ>で引き寄せていましたが、とにかく時間がかかり、遅刻ぎりぎりになる事もしばしば。
ある時、父のひらめきで、車のエンジンをかけ、後部座席のドアを空けて、隠れてみました。するとビックリ♪ちろは車に飛び乗ったんです。この間約5分!
さすが、お父様。
こんな朝が、一月に1度のペースで繰り返されていました。


4.ねこまんま→ドックフードへ
ちろを飼うにあたって、私達家族は<犬の飼いかた>の本を読みました。
食事の世話から、しつけ、病気についての基礎知識を、お勉強。
まだ小さかったちろは、歯もなく、ミルクをペチャペチャ、音を立てながら飲んでいました。皆さんは<ねこまんま>をご存じですか?
ご飯に味噌汁をかけて食べる方法です。
これが、ちろの基礎体力を高めたように思います。
食べ方は、いつもおんなじ。
まず、<汁>を端からペロペロ。(見ていて、かなり大変そうでしたが、美味しそうにも見えました)
そして、水分がなくなると、今度は、一気にご飯を食べます。
最後に、お米がひとっつぶもないお皿を、ペロリン♪となめて、お食事終了。
<もっと食べたいワン♪>という表情の日と、<満足だワン♪>という表情は、手に取るように分かるちろでした。
ある程度、成長し<ドックフード>に切り替えました。するとちろは、食べようともしません。美味しくないのでしょうね…
仕方なく<ねこまんま&ドックフード>のミックス定食♪
その割合をすこーしずつ、ドックフードよりに…
しばらくして、ちろは<ねこまんま>を卒業しました。
ドックフードの食生活が続いた時、お皿をひっくり返し、ボイコットした事を今でも覚えています。
そんな時は、久しぶりに<ねこまんま>
一気に食べ尽くす姿が、今でも忘れられません。



16.最後の10日間
kasai_05s.jpg (16022 バイト) これは、ちろと過ごした、最後の10日間の日記です。 ノートに書いたものを、改めて、パソコンへ。
書きながら、涙が止まりません。
5ヶ月かかって、立ち直ったはずなのに、やっぱり、昨日の事のようで、つらいです。
今、深夜2時。
誰かの声を聞きたいけど、とても電話できる時間ではありません…
でも、書きます。
ありのままを。



2001年11月21日(木)
もし、ちろが死んでしまったら、どうやって立ち直ろう…
立ち直れなくても、何をして過ごせばいいの???
もし、その時に、彼氏がいれば、ずっとそばにいて、その胸の中で、いっぱい泣きたい。
それは…無理…
1人の時間を、どうやって過ごしたら…

やはり、ピアノを弾く事?

蒲団の中で、眠れないまま、朝を迎える。
思い立って、母校の桐朋学園へ。
『卒業証明書を2通、お願いします』
と、私の声。
その後、6年ぶり?に短大の図書館へ。
資料一式を、大量コピー。
そして<ガーシュインの生涯>の本を購入。
<手持ち>がもっとあったなら、他にも買いたい本はたくさん…


12月16日(日)クリスマスコンサート決定
(やる事)
チラシ作り(志田ちゃんにお願いしてみる)
プログラム(熊本さんに相談してみる)
ミューズvol.4のご案内 仮チラシ作り&ホームページのご案内

今日は、あまり練習できなかったけれど、準備は進んだかも。
桐朋学園大学ソリストディプロマ入試まで、わずか1ヶ月…
先生は、絶対に落ちるから、来年にして!と言う。
でも、来年は、ピアノをやめているかも…
受けておこう。


2001年11月23日(金)

午前中:基礎練習
バッハ:プレリュードの左手
ショパン:作品10−4 左手の指使いを直す。
             右手も同じ
      :作品10−7 ゆっくり練習
      :作品10−3 左手確認
午後:曲の練習 
月光―3楽章 左がダメ
         ペダルなし練習
     1楽章 右手:音を直す&和音の暗譜(左手も)
2、即興曲 (ヒント)今日食べた<おせんべい>の食感を忘れない!


2001年11月24日(土)

<基礎練習の日>
午前9時開始
バッハ:プレリュード 左手暗譜がダメ
ショパン:作品10−4 <71>から右手の指使いを変更
             両手→左手→右手(ペダルなし)
             右手:<18>の、3.4拍目がダメ
                <19>も
             左手:<15>から練習&<19・23>できない
ショパン:作品10−3 片手練習&暗譜ができてない!!!
ショパン:作品10−7 コルトー版練習法の<3と4>
全プログラムを録音
ショパン:即興曲  左手の暗譜
            <30.94.98>がかなり怪しい
            ペダルなしで弾く
月光―3楽章 左<43.137>暗譜する!   
         右<37.54>やばい
         ペダルなし練習<90>でストップ
     1楽章 <13.26.28.48、50>ダメ
練習修了 23時(今日はがんばった)

(買い物)クロレッツ・きらきらペン3色
(やる事)図書館・願書記入・メールの返信
(電話) 小林氏―年賀状の件


2001年11月25日(日)

朝、ちろがガタガタと震えている。
しかも放心状態のちろ。
やばい!!!
毛布をたくさんかけてあげたら、静かに眠ったので、とりあえず一安心。

11時前。 kasai_06s.jpg (15512 バイト)
念願の<表彰状>が届く→写真参照
ごほうびは、新らしく買ったばかりの、大好きな<はちみつ&ビーフジャーキー>
それを前に飾って、記念写真♪
何とか<おすわり>できたけど、<笑顔>を作る元気は、とてもないちろ。
12時。受験ピアノのレッスンのため、石神井公園へ。
帰り際、ちろに
<次に帰るまで、しっかりね!>
っと話しかけるが、ちろの目は
<もう頑張れないかも…>と…
ジャーキーも食べられない。
どうしよう…

(確認事項)ミューズ2002年8月28日 決定。
      スタッフほぼOK。


2001年11月27日(火)

豊洲病院を出てから、猛烈な眠気が襲う。
乗っている、全ての電車の中で、爆睡。
時間との戦いの中、すごく悩んだ結果<出願>
完全記念受験。それでもいい…
夜、やはり、激ねむ。
何で???
<今日のちろは無事>と、母からの電話で、一安心。


2001年11月28日(水)

(実家でのレッスン日)

深夜、ちろ危篤。
鼻が乾き、目は開き<舌>が、全て出てしまっている。
もうダメだ…
覚悟しつつも、励ますしかできない。
苦しそうに泣くちろ。
<お願い、そばに来て!>
っと聞こえる。

(ちろは死にたくないみたい。
きっと、天国での<飼い主>が見つからないのかも…
小屋と、土の上と、いつもの台の上と、トイレ。
ここに、ず〜っといたいんだな、っという気持ちがよく分かって、見ていてつらい。)

昨日から、食べる事もできず、スポイトで<アクエリアス>をほんの少し飲むだけ。
それでも、午前中は、力の限りに、いつもの様に動こうとするちろ。
ふらふらなのに…
午後になって、もう力も出ないのに、動いては倒れる、の繰り返し。
眠っているように見えて、起きているちろ。
体が、無意識に<トイレ>に行こうとするちろ。
<生きていたいんだな>
と思わずにはいられない。

明日の朝が、無事に迎えられるのでしょうか?
今夜の月は、優しすぎて不安。
どうか、まだ、連れて行かないで欲しい…

ものすごく久しぶりに、桃子からメール。
<洋ちゃんげんき?>
の文面に、思わず涙…


2001年11月29日(木)

ほぼ徹夜の看病のかいあって、無事に朝を迎える。
良かった…本当に良かった。
神様、ありがとう。

今日は<ポカリ>だけ。
大好きなジャーキーを試してみる。
けれど、全く受け付けなくてガッカリ。
動いては、頭を下げて、もたれかかって、の繰り返し。
どうか動かないで!と思うけど、ちろも体が痛いのかも…
動くと痛みが減るの?
そうとも思えないし。

大きなハエが、ちろのおしりに近づくので、おしりをきれいに拭いてあげる。
私が部屋に戻る時、ふと、ちろの方を振りかえると、
1度だけ<ピョン!>と<しっぽ>をふったの♪
まるで<Thank you!>と言ったみたいに。
そして、母にも<一振り>
ほんの一時。張り詰めていた心が和んで、嬉しかった。

夜、彩子が帰国。
間に合って良かった。

今夜の月は<おぼろ月>でとても不安。
その月の光が、ちろに届かないで欲しい。
深夜、泣きながら呼んでいるちろに付き添っていると、何故か、父から電話。
<お母さんから着信があったけど、何?>
っと父。
でも、母は、誰にも電話をしていない。どうして???
ちろが呼んだの?
???…不思議。

今日、ふと思ったの。
ちろは、田村さんのおばあちゃんと一緒に、天国へ行けたら、寂しくないかも…(田村さんは、脳卒中のため、約1年、全く意識のないまま入院している
、ちろと仲良しのおばあちゃんです)
何故か、そんな気がする。それなら、安心できる。
でも、死なないで欲しい。
あと少しだけでいいから…

11:40頃
@君より返信メール
相変わらず忙しいみたい。
明日、バドに行けるといいね。
<明日、ちろは生きているか分かんないの>
っと言いたかったけど、電話をする勇気は、さすがになかったのです…

(出演依頼)
東京ミレナリオ<フィールファインステージ>のピアノ伴奏。
昨年同様、がんばる!
カウントダウンは東京国際フォーラムの予定。

(今日の試験対策)
午前中:基礎練習
ショパン:エチュード3曲 リズム練習&片手&ペダルなし&暗譜
ベートーヴェン:月光 とりあえず、暗譜チェック


2001年11月30日(金)

日が変わって、深夜1時。(この1週間、あまり寝てないから、曜日感覚が全くない)

ちろが呼ぶ。
しばらくさすってあげたら、眠ったみたい。
さっきまで出ていたはずの月がない。曇り。
今夜は大丈夫、っと思った。

深夜2:40
ちろが呼ぶ。悲しい声。
かくれていた月が出ていて、またおぼろ月。
何だか不安。
ちろ、のけぞる。
息が荒い。
何かを訴えているみたい。
アクエリアスも飲まない。
ちろ!ちーろ!っとさすってあげる。
体がガクガク震えて止まらない私。(でも、みんなを起こすわけにもいかないし…)
ちろの体の向きを、少し変えてあげる。
(もう、自分の力では動けないちろ。)
楽になったのか、眠った感じ。

深夜3:44頃
ちろ、今までよりも、大きい声で呼ぶ。
飛び起きて、ちろの所へ。
見た感じ、さっきと変わらない様子。

ところが、ちろに近づくと、さっきよりも苦しそうにのけぞる。
何?どうしてちゃったの?
こんなちろ、見た事ない!!!

やっとの事で、アクエリアスを一口だけ飲む。
でも、次の瞬間、目を大きく開けて、息が荒く、大きくのけぞるちろ。
私のからだも、ガタガタ震えて止まらない。
必死に鳴きつずけるちろの姿に、不安がよぎる。

ちろ!ちーろ!大丈夫。苦しくないよ!
ちろ!ちーろ…

今回は、おさまらない。
やばい!!!

のけぞるちろを、無理に引き寄せて、さすってあげる。
でも、ますます息が荒くなるばかり。
目を大きく開け、口も開け、ヨダレが出る。
いよいよ不安。
お母さんと妹を起こさなきゃ!

(そのために、仕方なく、ちろから離れる)
振りかえると、ちろは、私をじっと見ている。
<行かないで!>
っと言っている様にも見えた。

声が出ない!!!
インターホンを連呼し、みんなを起こす。
(お母さん・彩子も飛び起きる)

せめて<おむつ>を新しくしてあげよう。
3人で。
私は、雑巾をお湯で絞って、おしりを拭いてあげる。
ちろにとって、最初で最後のおむつ。
ものすごく、きゅうくつに見えた。

彩子のワザはさすが。
ちろが<落ちない>ように、土の上に、ベッドを作り、寝かせてあげる。
寒くないように、新しいブルーの、ふわふわ毛布をかけてあげる。

ふと<向き>が気になった。

でも、あまり動かすと、余分な体力を使うと思い、そのまま、そばを離れた。
静かに、眠った様にも見えたから…

何故か、ズボンを脱いで、パジャマのみで蒲団の中へ。
猛烈な寒気が私を襲う。
<ひざが、がくがくて、止まらないの>
と、母に言うのが精一杯。
<少しでも、寝なさい>
と、母。

寒気と、さっきのちろの様子が目に浮かび、全く眠れない。
(朝まで、3時間だけ眠ろう)
寝返りを打ち、目をつぶってみる。
すると、白い雪が降ったみたいに、白い世界が見えた。
こんな事、初めて…

もう一度起きて、何故か@君にメールを打って、保存。
(明日の朝、送信しよう…)

もういちど、寝よう!と目をつぶってみる。
眠れない。
おばあちゃんの、写真の前にある、クッキーを、一口だけ食べてみた。
甘くて、砂糖が両方の奥歯にひっかかる。
紅茶もなくなっていたので、お湯を飲む。
ようやく、体も温まり、眠ってみる。

ちろの声?
それとも、さっきの声が、頭の中で響いているの??
自問自答しながら、眠ってしまった…

朝 6:00
tiro_s.jpg (25453 バイト) 携帯電話の目覚ましが鳴る。
もう少しだけ、寝たい…と思いつつも、ちろの様子を見てから
っと起きる私。

今朝は、寒い。
ビニールのジャンバーに加え、いぬ柄の、母のガウンも着て
、ちろの所へ。

???ちろ??
心臓が動いてない???
1歩だけ、近くへ。
頭を上に上げて、しかも動いてない!!!
大きく目を開け、口も開き、斜め上を見ている。
その目線の先に、一つの<星>が見えた。
(もしかして、あの星がちろ?)
毛布を取る。
心臓も動いてない!!!
死んじゃったの???

急いでみんなを起こす。

悔しさで、涙があふれる。
どうして、ついていてあげなかったんだろう?
どうして、お菓子なんか食べて、眠ったんだろう?
どうして、ちろの声が聞こえた時に、様子を見にいかなかったんだろう?
どうして??
くやしい!!!
絶対に、<腕の中で>と決めていたのに。
本当にくやしい。
母が、庭に咲いている、菊・オレンジのマリーゴールドを摘んできてくれた。
彩子と、ちろの顔の周りに、きれいに飾ってあげる。
悔しくて、涙が止まらない。

6:30
家の電話が鳴る。
(お父さん?)
田村さんの、おじさんだ…
おばあちゃんが亡くなった事を知る。

そう…

ちろは、おばあちゃんと一緒に天国へ行ったの。
ふと、救われたような気がした。


8:00 埼葛斎場着
私と、ちろと、田村家の皆様だけ。

(ここからは、工事中。少しお待ち下さい)


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